細胞培養方法を行う際のよくある質問集

継代作業はどうやって行いますか

生育した細胞を剥離して継代するのが一般的ですが、具体的な方法は細胞株に添付されている方法を確認します。

継代作業を行う頻度を教えてください

細胞に十分な栄養が行き届くように、対数増殖期には継代作業をして細胞数を減らしましょう。

血清非働化は必要ですか

血清に含まれる補体が活性化すると、細胞に障害を与える原因となります。可能なら非働化しておきましょう。

浮遊細胞の培地交換はどう行えばいいですか

新しい培地を追加するか、浮遊細胞を遠心回収して新しい培地で再度培養するかのどちらかが最適です。

細胞培養のために適切な二酸化炭素濃度はありますか

空気中の二酸化炭素濃度と同等の0.03%~40%までが許容されますが、一般的には5%~10%程度で使用されます。

細胞を育てるための培地

研究器具

細胞を培養するために使用されているのが培地ですが、培地内で細胞を培養しやすくするために使用されているのが血清です。培地に血清を使用することで、細胞の増殖を効率的にうながすことができます。培地に使用される血清は動物の血液から取り出されたものが使われていますが、細胞を培養する培地の中には、あえて動物の血清を使用しないで作られているものもあります。それが無血清培地と呼ばれている種類のもので、動物の血清を使用していない分、動物に由来する成分が含まれていない細胞を作ることができる方法です。無血清培地が使用されることがあるのは、動物の血清が含まれている培地では増殖させにくい細胞もあることが理由になっていて、細胞の種類によって培地が選ばれています。

使われている成分で選ぶ

研究器具

無血清培地を選ぶ場合には、増殖させたい細胞の種類によって最適なものを選ぶこともできます。同じように動物の血清を使用しないで作られている培地であっても、種類によって増殖させやすい細胞に違いがあるので、細胞が増えやすい環境のものを選んだ方が、効率的に細胞の増殖ができます。無血清培地では、血清の果たしている役割と同じ成分を持つ他の成分が代わりに使用されていることが多いですが、どのような成分が使用されているかチェックすることも、選ぶ時の重要なポイントです。

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